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東方どろぬま劇場 ローカル神 〜東方で学ぶ長野の昆虫食〜

目次

はじめに

私は見た目はオタクですが、中身はパンピーなのでマンガは描くもののあまりアニメを観ないため東方Projectなどの作品にはそんなに縁がない人生のはずでした。そんな私が東方Projectの二次創作を描くようになったのはやはり「長野」だったのではないかと思います。

というのも長野生まれ長野育ちの私の心にはいつも故郷の長野があります。長野に対して過剰に反応してしまったりするのは長野県民としての血が騒ぐといったところでしょう。東方Projectの原作者であるZUNさんは長野県白馬村出身なので、そのため東方Projectには洩矢諏訪子という明らかに諏訪湖をモチーフとしたキャラクターが登場し、その取り巻きのキャラクターも御柱祭という長野県の諏訪地方を彷彿させる存在がいます。

このマンガを描いた当時、私は県外に住んでいたため何かと長野を題材とした絵や動画を作っていました。(ホームシック的なものだったのでしょう)ある日、諏訪湖のことをググっていたら「諏訪子」に行きつき東方Projectの沼に入っていったのだと思います。

それでは東方Projectの風神録編に出てきた守矢一家の「ローカル神」です。解説を交えてどうぞ。

長野の昆虫食

この記事は私が以前描いた「ローカル神」のマンガで出てくる長野の昆虫食を中心に解説していきます。日本全国で昆虫は食べられてきました。飽食といわれる現在の日本になるずっと昔、その日の食べ物を確保するにも困難な貧しい時代の日本(まぁ…平安時代とか…戦国時代をイメージ)栄養を摂取するのに雑草すら食べたのでしょう。しかし、もっと高確率で採取でき貴重な栄養をとれるもの、そう昆虫。その昆虫であるイナゴや蜂の子などはその代表で日本全国で食べられ、そして現在は珍味というポジションに落ち着きました。

長野県は海がないもので魚介類などをタンパク質が摂取できずに、稲刈りに出現するイナゴ。山へ山菜を採取する際に出現する蜂。そりゃあ食べますよね。生きるために。そんな昆虫食ですが長野の郷土にあわせた独特な昆虫もいるわけでして、面白い長野県独自の昆虫食が出来てきました。そんな長野独自の昆虫食と風習を解説していきます。

漫画版「ローカル神」

01 ドイツのウンコ大洪水について

開始早々意味不明で長野とは全然関係ないですが、当時そんなネットニュースを見た直後だから魔理沙がこんなことを言ってるのだと思います。

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02 諏訪湖の赤潮について

実際の諏訪湖は藻が大量に繁殖し緑色です。このマンガでは赤と表現していますが、これは赤潮を表現しています。赤潮とは富栄養化でプランクトンが大量に発生して湖が赤くなる現象です。諏訪湖もまれになるらしいです。この赤潮の話を描きたいがためにドイツのウンコの洪水の話を出してで魔理沙は汚れても平気な格好で掃除に向かい、アリスは鼻血を出して諏訪湖を血に染めたのでした(申し訳ないね)

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03 御柱祭について

割とどうでも情報ですが描いている私が北信出身ですので早苗さんには割と北信〜東信よりの方言を喋らせています。全都道府県で4番目に大きい県ですので地域によって方言の差があります。諏訪子と神奈子は中信〜南信の方言を喋らせています。(発行していた同人誌ではこの設定は割と適当になっていますが)

御柱祭は有名な奇才です。6年に一度(数え年では7年)行われ、諏訪地域総出で行います。祭り当日はエプソンをはじめ御柱休みという休日でこの日のために生きているであろう御柱祭に魅せられた猛々しい男たちが独特な掛け声で御柱というドでかい柱を神輿を担ぐが如くで街中をひっぱり回します。掛け声は「よいてこしょ」多分わっしょい的な意味合い。毎年、怪我人や死人が出るので参加者は命がけ。

ちなみにこの祭りは諏訪だけでなく各地の諏訪大社の分社でもミニ御柱祭が行われます。私の地元の北信でも行われ、2回氏子として御柱をひきずりました。田舎の風習よろしくの酒を飲みながらひきずるので飲酒運転みたいなものです。そりゃ死人もでます。ちなみに本当に隣の諏訪大社の分社で亡くなった方がいて恐怖しながらこの祭りに参加しました。掛け声も各地で違い本場の諏訪の掛け声に対して私のところは低い音程でした。

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04 イナゴの佃煮について

長野県民に愛されている昆虫食。時代を遡ると海なし県ということで魚介類が手に入らずタンパク質が貴重。そん中活躍したのが佃煮にした昆虫食なわけです。イナゴ、蜂の子、蚕、ざざむしは長大昆虫食です。中でもイナゴは長野のみならず全国各地で愛される昆虫食のひとつではないでしょうか。私も稲刈りでイナゴを捕まえてむちゃくちゃ食べていました。マンガではイナゴに足がついていますが足が付いていると歯に引っかかるのでとったほうがいいです。あとどんな味って、佃煮の味しかしません。佐久の鯉の甘煮もそうですが、とにかく匂いがキツかったり見た目がグロテクスなものは佃煮にする風習。

05 蜂の子の佃煮について

蜂の子佃煮の話ですが、蜂の子といっても色々とあります。蜂の種類によって色々な蜂の子の佃煮があります。早苗さんがやっているのは地蜂という土の中に蜂の巣を作るタイプの蜂です。早苗さんが「火の付いた特別な花火」と称していますが煙幕が多くでる花火です(多分普通の花火でもいいかも)。

これを図のように土の中に突っ込むと煙で蜂が気絶して、その隙に蜂の巣を採取するのです。これは私が幼少期に祖父と従姉妹で蜂の子を採りにいった時の思い出でもあります(気絶しなかった蜂がいて私だけが刺されて、あまりの痛さに田んぼの畔を落ちていって田んぼに落ちた).

ちなみに蜂の子は長野4大昆虫食の中でも一番美味しいらしいです(私は採りはするが、蛆虫っぽくて食べれなかった)。祖父はバターで炒めていたような気がしますが、いつか食べてよくあるブログの追記で記事に記載したいと思います。

06 ざざむしの佃煮について

ざざむしとしうのは総称で、長野4大河川のひとつである南信に流れる天竜川付近に生息する水生昆虫を指します。味は当然ながら佃煮。もうおばあちゃんの秘伝のタレのようにとにかく都合の悪いものは佃煮にして佃煮の味しかしません。釣り餌としても使えて攻守完璧な昆虫食。(私は北信出身なので南信の食文化に関しては驚くところが多くて、その内のひとつがこのざざむしの佃煮)

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07 蚕の佃煮について

諏訪は日本有数の精密機器の生産地ですが、そうなる前は製糸産業で有名でした。そのため糸の原料となる蚕を各家庭で買っていたりしたのですが、増えすぎて余った蚕をどうすかって…、そりゃあ長野にとって貴重なタンパク源なのですから食べますよね。そりゃ当然。

というわけで蚕の佃煮は諏訪地方限定です。ちなみに一番マズいです。成虫の蚕を佃煮にするのではなく幼虫である芋虫を佃煮にするのですがこれがとにかくマズかった。私が食べたのが特別に不味かったことを祈るしかないのですが、なんかの田舎の会合で地元のスナックに行ったのですが御通しとして出てきました。ママが諏訪出身なのかな?これがとにかく不味かった。芋虫だったらクリーミーな味がするかと思いきや、中はパッサパッサで口の中の水分が全部持っていかれました。味?佃煮ですわ。

動画版「ローカル神」

以上のマンガを県歌「信濃の国」にあわせて動画にしました。またこちらの解説記事も書きたいと思います。

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この記事を書いた人

普段は絵や漫画を描いています
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