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「ウンチ我慢」VS「粘土持ちながら」どちらが遠くへ行けるか対決!という日本神話にある話

目次

概要

このお話は日本神話で大国主が国を造るというお話があります。そこで助っ人として少名毘古那神という一寸法師のモデルになった小さな神様が助っ人で現れます。そこでスクナは体が小さいので粘土を運ぶが辛いと嘆きますが、大国主はウンチを我慢しながら移動するほうが辛いという謎マウントをしかけてくるのでした。

余談ですが、このサイトでは日本神話というものは総称という扱いになっています。日本神話は古事記や日本書紀や各地方の土着の民話を合わせたものということです。このお話のベースとなるのは播磨国風土記という奈良時代初期に編纂された播磨国(兵庫県南西部)の風土記(当時の雑誌みたいなもの)に実際に書かれているものです。

マンガ「粘土持つのとウンチ我慢しながら移動するのはどっちが辛いのか?」


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ニコニコ静画

解説

大国主とスクナとの間で「粘土を担いで行くのと糞を我慢して行く、どちらが先に行けるか」という話になった。大国主は糞を我慢して行き、スクナは粘土を担いでいくこととなった。数日後、大国主は「私は我慢できない」とその場で用を足してしまった。スクナも笑いながら「疲れた」と粘土(ハニ)を岡に放り出した。このためハニ岡と呼ばれるようになった。また、大国主が用を足したときに、笹が弾き上げて服についてしまった。このため波自賀村(はじかのむら)と呼ばれるようになった。この粘土と糞は石となって今もあるという。

播磨国風土記

くそ…何度読んでも原文がくそ面白い

まとめ

大国主はスサノオの子孫

この物語の主人公である大国主はスサノオの子孫です。

かつて天界を追放されたスサノオは八岐大蛇を倒し、クシナダヒメと結ばれます。その後は天界に帰らずに多くの子をもうけ地上で暮らすのですが、ある時期から黄泉の国の近くになる根の国というところに住み始めます。かつてスサノオは父イザナギに亡くなった母イザナミに会いたいと懇願し、追放され黄泉の国行こうとするというエピソードがありましたが、スサノオは母に会いたく黄泉の国に近い根の国に住んでたのでしょうか。

そんな死後の世界に住むスサノオは何度も死ぬことになる大国主と根の国で出会いスサノオの娘であるスセリヒメと「大国主」という名を貰います(実は大国主はスサノオに名付けてもらった名前なので、この自転ではオオナムヂという名前だったのです)

スサノオに大国主と名付けられ名前の通り、国を造ることを決意した大国主というわけで、今回のお話もその国を造っている時のエピソードのひとつです。

なお、国作りのエピソードは古事記には少なく日本書紀には多く記載してあるそうです。

「はじか」って結局どこなのさ?

「はじか」はどこだ…?

大国主が溜めに溜めた勢いあるウンチは笹に跳ね返されて彼の衣を汚した。そしてその一帯を「はじか」と呼ぶことにした。とありますが何で「はじか」と呼ぶかはさておき、その一帯と呼ばれる「はじか」ってどこなのさ?

ググってみると栃木県の足利市に「葉鹿町」というエリアがあったり、山梨県にいたっては「初鹿野村」というところがあったそうです。しかしこの物語の元ネタである話は播磨国風土記に記載してあります。播磨国とはつまり兵庫県南西部。そこに「初鹿野」のというエリアがあるのです。(ニコニコ静画で書き込んでくれた方、ありがとうございます。)

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この記事を書いた人

普段は絵や漫画を描いています
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